「すぐ近くに同じ日本食のお店がオープンした」——そう聞いた瞬間、胸がざわっとしませんか。実際に近くに競合が来ると、何か手を打たなければという焦りから、つい値下げやメニューの変更を考えてしまいがちです。
でも、その判断は多くの場合逆効果です。競合より先に動くべき場所は、SNSの「見せ方」です。
競合が来た時にやりがちな間違い
競合が新規オープンしたとき、多くのオーナーが反射的にやってしまうことがあります。
- 値下げ:「向こうより安くすれば来てくれるはず」——価格競争は体力勝負です。資金力のある競合が同じことをしてきたら、消耗戦になるだけです。しかも、一度下げた価格を元に戻すことは非常に難しい。
- メニューを真似る:競合が「鶏ラーメン」を打ち出してきたから、自分も「鶏ラーメン」を始める——これでは完全に相手の土俵で戦うことになります。比べられた瞬間に、後発の自分が不利です。
正解は「比較されない場所で勝負する」ことです。そのためのツールがSNSです。
無料でできる競合SNS分析
まず相手が何をやっているかを知らなければ、差別化もできません。無料ツールだけで十分な競合分析ができます。
- Facebookページの投稿を直接確認:競合の直近20〜30投稿を見て、いいね・コメント・シェアの数をメモする。どんな内容の投稿が反応されているかが分かります。
- 投稿時間を確認する:競合が何曜日・何時に投稿しているかを調べる。ほとんどの店は昼前後か夕方だけ。それ以外の時間帯には誰もいない「空白の時間」があります。
- 人気投稿のパターンを抽出する:料理写真ばかりか、スタッフが出ているか、動画か静止画か、日本語だけかタイ語も入っているか——投稿の「型」を分類するだけで競合の戦略が見えてきます。
差をつける3つの軸
競合分析が終わったら、次は「どこで差をつけるか」を決めます。大きく3つの軸があります。
- ① ターゲット層を絞る:競合が「バンコクに来た日本人観光客」をターゲットにしているなら、自分は「バンコク在住の日本人ファミリー」に絞る。同じ日本食でもターゲットが違えば、求められるものが変わります。
- ② 投稿コンテンツのテーマを決める:競合が「料理写真」だけなら、自分は「料理の背景にある物語」を投稿する。どんな産地の食材を使っているか、どんな思いでメニューを作ったか——情報と感情が乗った投稿は、ただの料理写真より記憶に残ります。
- ③ 競合が投稿しない時間帯を狙う:多くの飲食店はランチ前か夕方にしか投稿しません。夜21時以降や朝10時前は「競合のいない時間帯」です。このタイミングで投稿すると、フィードに並ぶ競合が少なく、相対的に目立ちやすくなります。
1ヶ月で差がつくコンテンツ戦略
具体的な例で考えてみましょう。近くにオープンした競合店が「毎日きれいな料理写真を投稿している」とします。フォロワーも増えている。どう対抗しますか?
答えは「もっときれいな料理写真を投稿する」ではありません。それは同じ土俵での戦いです。
有効なアプローチは「スタッフストーリー」への転換です。
- 「なぜバンコクで日本食を始めたか」というオーナーの思いを投稿する
- タイ人スタッフが日本語を覚えていく過程を毎週投稿する
- 「今日のまかない飯」をスタッフが紹介する動画を週1で上げる
競合が「きれいな料理」で勝負しているなら、自分は「この店のストーリーに共感した人が来る」という流れを作る。これが差別化です。
1ヶ月後、競合の投稿は「また料理写真か」と素通りされ始める頃、あなたの投稿には「応援したい」というコメントがつき始めます。
まとめ:競合が来たらSNSの「見せ方」を変えるチャンス
競合の新規オープンは脅威ではなく、自分の店の「らしさ」を明確にするきっかけです。値下げや模倣ではなく、SNSで「あの店とは違う」を丁寧に見せていきましょう。
JEEBでは、競合SNS分析レポートの作成から差別化コンテンツ戦略の設計まで、まとめてサポートしています。